亜紀様より。






「ちょっとー、表情硬いんじゃなーい?」

寄り添う二人の顔を、多少なりともうんざりとした表情で眺めるのは、他でもない猿飛佐助。
片手に持つのは、何処で手に入れたのかポラロイドカメラ。
時代錯誤も甚だしいと、訳も分からず呟くも、巨大な金剛力士像やら木機やらを作り上げる技術すらあるのなら、それもありかと軽く流した。
しかし何故、今。
自分がここに呼ばれてしまったのか。


至急来てくれとの便りを受けて、情に厚い主の了解を得て飛んできてみると、そこに二人並ぶのは。


「もー!なんで元親笑えないんだよちゃんと!」

「笑ってる!笑ってンだけど、こう、口の端が…ッ!」

「何だよ、俺と一緒じゃ上手く笑えないっての?」

「そーじゃねェだろ!ただ、こう、照れるんだよ、俺だってなァ」

「……そういうとこ、可愛いんだから」


西海の鬼こと長曾我部元親と、その彼女の、前田慶。

仲睦まじく寄り添って、痴話喧嘩なのかなんなのか。
見せ付けられるこちらの身にもなってくれ。
そう呟いたとて、誰も咎められる者など居ないだろう。

「あのさー…御免、今更だけど何で、俺様が呼ばれちゃってんの」

終わらない甘い会話を断ち切るべく、ひらひらと手を振りながら佐助が問う。
漸く此方に気付いたように慶は顔を向けると、元親の元を離れ駆け寄って、ポンと一つ肩を叩いた。
向けられるのは、花も綻ぶ程の笑み。



「だって、佐助器用だから!」



腕組しながら少し離れたその場所で、深く頷いている元親。
頼みごとを、断れない笑顔に、断りたい理由。
この突起を一つ押すだけでいいのなら、自分でなくとも。
それでもカメラを持つ手を離さないのは、戦忍としては不必要かもしれない人の良さ。

「…駄目かい?佐助」

そんな顔をされて、断れと言う方が。
わかったわかったと軽く告げ、慶の肩を押し元親の元へ。

「仕方ないから、アンタたちの幸せを精一杯祈って、この一枚を写すとしますか」

二人の様子にこちらも絆されない訳がない。
此方を向き直る元親と慶へと向かって手を振りながら。

「はーい、そんじゃいくよー?」

「おう!ほらほら元親、笑顔でいくぞ!」

「わーかってるって!…よし、何時でも来い!」





カメラを掲げて、フレームイン。





「二人ともー、今とってもー?」










「「幸せでーすっ!!」」










そして数日後、巨大なカジキマグロと共に一枚の文が佐助の元へと届けられる。
書いてあったのは、お礼の言葉ともう一言。
自分の写した写真に書かれたその文字に。
思わず此方の顔も綻んだ。





「はいはい、おめでとさんっと!」










『俺たち、結婚しましたv』






















「八号ガゼット」の亜紀様より、リクエスト企画ということでリクしたら、早速頂いてしまいました!!
今までにない声が、出ましたよ、見た瞬間に。
というか、声になってなかった。
あああ…っ!!!

ち、チカケイ、お願いして良かったーーーッ!!!!(叫)

あまりの二人の可愛さにホンット、クラックラしました。
全開笑顔、幸せオーラの垂れ流しですな!(ぇ)
見てるこちらまで顔が緩んで人様に見せれるものではないと言うかなんというか!
素敵過ぎるっ!!
そしてあまりに素敵過ぎて大量に妄想が膨らんだので、うっかり文章を付けさせて頂いてしまいました。
亜紀さん、快くOKして頂いてありがとうございましたーっ!!
というか、OKを貰ったの見た瞬間に書き始めて、自分がこの長さを書くのにかかる時間としては有り得ないほどの速さで書き上げました。
妄想ってワンダフル(爆)
うっかり登場した佐助は、私の最近のブーム故ってことで!(笑)

しかしこの元親の体付きが私好み過ぎて慶次に嫉妬して。
でもこの慶次の可愛さがたまらな過ぎて元親に嫉妬して。

一体どうすればいいんだろう…ッ!!!(どうもしなくていい)

本当に色々たまらないイラストをありがとうございましたーーッ!!





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