【お互いの色(政慶:現代転生パラレル)】
「明日、ヒマならDeartしねぇか?」
「・・・え、あっ!う、うん!!」
第一声はそれだった。政宗のいきなりの誘いに驚きながらも、慶次はすぐに返事を返した。
どうやらこの前の剣道部の都大会で慶次が優勝したお祝いと、試合を観にいけなかったお詫びを兼ねてデートに誘ってくれたらしい。
お互いに学校が違ったり、慶次が剣道部の女子部長をしていたりで休みの日といえども、会えることなど滅多にない。なので慶次はこの誘いを凄く喜んだ。
この電話の後、あまりの浮かれ具合に、利家とまつからは熱があるんじゃないかと心配されるほどだった。
デート当日。午前中は松からもらったファンタジー映画のチケットの映画を見て・・・と言っても、映画館の暗闇とファンタジー独特の音楽が眠気を誘い、慶次は前日の寝不足からか映画の中盤からは政宗に寄りかかって眠っていた。
映画が終わってから2人は今は人気のオープンカフェで昼食を食べ、午後からは政宗の家へ向かうため、小十郎の運転する迎えを待っているところだ。
「松姉ちゃんが映画のチケットくれてラッキーだったな!面白かったし!」
「・・・お前途中からsreapingだったろうが」
「う゛っ!き、昨日の夜がなかなか寝付けなかったんだっ!」
「Ha!俺とのDateが楽しみで寝られなかったのか?」
「・・・そうだよ。も、文句あるかよ!」
「No!それはお前の勝手だ。さてと、落ち着いたところだ。慶次、目ぇ瞑って両手出せ」
「な、何だよいきなり・・・言っておくけどな、こんな人通りが多いところでキスなんかしたら怒るかんな!!」
「チッ!相変わらずウブな女だぜ。ホラ、とっとと目ぇ瞑れ」
「ん・・・」
言われるままに目を瞑り、両手を差し出す。
少しすると、手の上に何かが置かれた事に気が付く。
「・・・もういいぞ。Open your eye's」
そういって目の前に置かれていたのは、綺麗にラッピングされた小箱。
「・・・何だこれ?」
いきなり手の平に置かれた小箱の理由が分からずに、思わず聞いてみた。
「Ah?見りゃ分かるだろ?pesentだpresent」
「俺にくれるのか?」
「じゃなきゃ渡さないだろ?」
「でも、何で?俺の誕生日は3月だし」
「この前の剣道の都大会で優勝したお祝いだ。」
「え・・・?」
このデートは、先日慶次が大会で優勝したお祝いに政宗が誘ってくれたものだ。
まさか慶次自身も、もう一つプレゼントがあるとは流石に思わなかった。
「これを渡したくて今日誘った・・・試合、観にいけなくて悪かったな。congratulation 慶次」
思いがけないプレゼントに驚きとうれしさを隠しきれない慶次は、しばし呆然としてしまう
「え、あっ、ありがとう政宗・・・なぁなぁ!開けてみてもいいか!!」
「せっかちだな。まぁいいぜ、気に入るかどうかわかんねぇけどな」
せかせかと子供のようにラッピングを解いていく慶次はとても可愛らしく、政宗は微笑んだ。
ラッピングを解き終え出てきたた箱は、アクセサリーが入っていると思われる箱だった。
箱を開けてみると、中には、中心に大きめの石が埋め込まれている繊細ながらも存在感のある稲妻を模ったペンダントが入っていた。
「わぁ、綺麗だ・・・ん?」
慶次はもらったばかりのペンダントを見つめて首をかしげた。
「Ah?気に入らなかったか?」
「ううん、凄い気に入ったんだけど・・・ただ」
「?」
「何で青い色なのかなーって思って。ほら、政宗って俺に何かくれる時は桜色が多いからさ、意外だなって思って。」
埋め込まれている石の色は青、慶次は普段あまりその色を身につけない。
政宗の色だと思っているからだ。
「はじめは慶次の色、桜色の石が付いているのにしようと思ってた。・・・でも、その後にお前が言った言葉を思い出したんだよ。」
「俺が言った言葉??」
俺、何か意味深なこと言ったっけ??そう言って再び首をかしげる慶次
「Yes、俺がその言葉を言った後は、決まってお前が“政宗には青が一番似合う、青は政宗の色だ。”って言ってるだろ?」
「?うん」
慶次がまだ分からないのを悟った政宗は、真っ直ぐに慶次見つめて、こう続けた
「お前を縛りとめるのは俺、だからわざと青の石の付いたペンダントを送った。お前は俺だけのものだ、慶次。」
その一点の曇りもない隻眼に見つめられて、慶次は只唖然としてしまった。
少しして、慶次はクスリと笑ってしまう。それにつられてか、政宗も笑っていた
「・・・政宗って本当に独占欲が強いな」
「うるせーよ。欲しい物は何でも手に入れる、それが独眼竜だ」
「はいはい、アンタは昔っからそうだったもんなぁ・・・」
「分かってんなら野暮なこと聞くな。cool じゃねぇぜ?」
「ふふっ!・・・あ、俺も政宗に渡したいものが出来たよ!」
「俺に?何だ、いきなり」
慶次は身に着けていたお気に入りの桜色のピアスを片耳から外して政宗に渡した。
「・・・What?」
「さっき政宗が言ったろ?自分の色は青で、その色で俺を縛るって。だったらさ、俺もその色で政宗を・・・俺だけのものにさせてくれ」
「慶次・・・」
「俺、怖いんだ。政宗が俺から離れていくことが、俺の側からいなくなるのが
・・・他の女の子に、政宗が見られてると、俺から取られちゃう気がして
・・・だから、そのピアスで、その色で、政宗は俺だけの物だって刻み付けさせてくれないか?」
その言葉を聞いて目を見開く政宗。
自分自身が思っていたことを、誰よりも愛しい恋人も思っていたとは考えも突かなかった。
少しの沈黙の後、政宗に自然と笑いがこぼれる。
「・・・相変わらずcuteなことを言ってくれるぜ」
「な、なんだよっ!俺は真面目にだなぁ!」
「sorry、悪かった・・・安心しろ、俺はお前以外の女なんて元から眼中にすらない。昔も今も、お前以外、俺は愛さないと決めた。」
「政宗・・・」
それを聞いて今まで抱えていた不安が消え去ったのか、慶次の眼から涙が零れ、薄紅色の頬を濡らす。
「ありがとう・・・っ、ごめんな、いきなりこんな話しちゃってさ」
「気にすんな。お前に不安にさせていた俺も俺だ。sorry」
そう言って慶次の涙を自身の長い指で拭き取り、頬を撫でて微笑む。
「しかし、お前も十分独占欲強いと思うぜ?」
「ううっ」
「ほら、俺を縛るんだろ?だったらこのピアスはお前から着けてくれよ」
そう言って政宗は慶次にピアスを渡す
「わかった。だったらこのペンダントも政宗が着けてよ」
「OK」
慶次も政宗にペンダントを渡す。
桜色の石のピアスが慶次の手から政宗の右耳に。
青い石のペンダントが政宗の手から慶次の首に。
2つは太陽の光に照らされ、互いの存在を主張するかのように2人の肌で輝いた。
「独眼竜を縛るたぁ、いい度胸だ、この代償は高いぜ?」
「別にいいよ。俺は政宗だけののものだ。違うかい?」
「違いねぇ」
「俺が言うのもなんだけどさ、政宗って桜色似合わないな!」
やっぱ青だろ!と、そう言って笑う慶次
「そうだな。お前には青よりもこの色だな」
「でもさ・・・」
“たまには、お互いの色を持つのも悪くないね”
「・・・(本当にコイツはcuteなことを言ってくれるぜ)」
微笑みながらそう言った慶次の口が、政宗によって塞がれるのは数秒後
その後の話
「信じらんねぇ、人前でキスするなんてさ!しかもあんなオープンカフェでっ!!」
「Ah?いいじゃねぇか、あっちじゃ挨拶みたいなもんだったぜ?」
「俺はお前みたいなアメリカ帰りの帰国子女じゃねぇっつの!」
「いいだろ?周りの奴に、慶次は俺だけのモンだって見せ付けてやってんだから」
「ううっ・・・」
「まあ、そのペンダントをつけてる地点で見せ付けてるみたいなもんだな」
「そういやさ、俺“縛る”ってことは指輪ってイメージがあるんだけど。ほら、指って1本ごとに意味があるだろ?」
「・・・指輪は俺が左手の薬指に送る指輪、wading ringまでお預けだ」
「な、ななっ!?はっ、恥ずかしい事を真顔で言うなよ!このバカムネっ!!」
「前田・・・騒ぐなら政宗様の部屋で騒げ!あと政宗様を貶すんじゃねぇ!!」
迎えに来た小十郎の車で叱られた慶次であった。
いつもメールでお話させて頂いている、零夜様より頂きましたっ!!
わーい、マサケイーッ!!(小躍り)
前々から下さると言って頂いていて、すっごい楽しみにしていた結果、このようにまた可愛らしいマサケイ頂いてしまいました。
果報者です(うっとり)
政宗がまたこれ、男前なこと…!いいなァ、いいなァ、私もこんな言われたいなァ…ッ!!
筆頭は絶対独占欲強いですよね、しかもそれを口に出しちゃって…筆頭大好きだよ!!(ぇ)
慶次は慶次で純粋に政宗を想っているのがほんと、可愛い、欲しい(無茶)
互いの色を身に着けるのってなんか良いですよね、こう…常に相手と一緒に居る感じ?
ほんで、私は常に一緒に居るから、忘れないで、想ってね?みたいな。
わー、わー、甘い甘いっ!(ジタジタ)
慶次の桜色のピアスに、物凄いlキュンとしてました。
黄色じゃないのがまた、10ポインツッ!(内●)
私もこんな風に、長い文章を上手くまとめてみたいです……羨ましいぜぃ!!
零夜様、サイト作りましょうよう…!(ぼそり)
ほんっと素敵なマサケイありがとうございましたっ!!
頂いた文章そのままコピペしたのですが…何かありましたらまた言ってやって下さいね?
直しますのでー!!
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